Ginza Net Times Vol.20
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5 Ginza Net Times1964年、神奈川県生まれ。モデルを経て1987年に映画デビュー。93年につかこうへい作・演出の舞台『熱海殺人事件~モンテカルロイリュージョン~』への出演をきっかけに役者として大きく飛躍。『青い鳥』『歩いても歩いても』で第63回毎日映画コンクール男優主演賞を受賞。来年G.W.には話題作『テルマエ・ロマエ』の公開も控えている。〝高級さばかりでなく、素朴さも持ち合わせている懐の深い街ですね〟あべ・ひろし加賀恭一郎は〝救いの人〞クールでいながらもその想いは伝えたい 加賀恭一郎という人物は人間の温度を感じさせない、ひょうひょうとして神出鬼没な人物です。すべて見抜かれていると思わせる鋭さを持ったクールな印象ですよね。 でも実は、加賀という男はものすごく人間味がある。このシリーズのひとつの特長でもあるんですが、ただ事件を解決して終わるのではなく事件に関わって傷ついたすべての人の心を解決して、救うのが加賀という存在なんです。それぞれ人は自分の力で立ち直っていくんですけど、その道を選ばせて少しでも幸せな方向にひっぱっていく。そんな面が加賀の魅力です。 今回の映画は、親子の関係というのが大きなテーマなんですが本来、家族っていうのは一番近い存在であり、実は一番遠い存在でもあるんです。近くにいるからこそ核心に触れる会話ができない。実際、僕自身も父と本音で話せるようになったのは30代半ばになってからで、それまでは特に確執とかはなかったけれど距離がありました。今作に登場する父と子は、息子がまだ若いこともあり、反抗心と親心が噛み合わず、歯車が狂って事件に発展していく。そんな親子関係と事件を追いながら、加賀自身の父との確執も描かれて、加賀の人間味が見えてくる。ミステリーとしても人間ドラマとしても見ごたえのある作品に仕上がっています。 さらに『麒麟の翼』は、映画サイズにはまる大きな展開が作品の魅力です。ミステリーとしてはもちろん、さまざまな人の思いが交錯する人間ドラマとしても、ぜひ楽しんでいただきたいですね。 正直なところ、銀座にはめったに出かけないんです。車で通り過ぎることはありますけれど。首都高速の土橋出口、あそこはけっこう利用しますね(笑)。あのあたりは裏道に何かいい雰囲気があって。かなりマニアックな銀座を感じます。 その他に印象的だったのが青汁スタンドですね。入口からして下町を感じさせるお店で、ふらりと入ってみたら、店のおばちゃんが近所の人と話をしている途中で、ミキサーでガーッと青汁を作って、はいって出されて、そのまま一気に飲んで店を出ました(笑)。本当にここは銀座か?(笑)って思うような素朴さにびっくりした。でも何だかそれがうれしくて、その後も何度か立ち寄らせてもらいました。高級店や一流店ばかりでなく、そういう意外な一面が見えたりするところが、銀座の懐の深さなのかなぁと思いますね。Profileたまにしか足を運ばないけれどなぜか気になるスポットがある街人気を博した連続ドラマ、スペシャルドラマを経て、遂に、加賀恭一郎がスクリーンに登場する。東野圭吾の泣けるヒューマンミステリー最新作だ。東京は日本橋、翼のある麒麟像の下で青柳武明は息絶えた。彼は腹部を刺されたまま8分間も歩き続け、この場所にたどり着いたのだ。なぜ彼は助けを求めなかったのか。そしてどこへ向かおうとしていたのか。一方、現場から逃走した容疑者は車に轢かれて意識不明の重体に。男の恋人は彼の無実を訴えるのだが…。事件の裏に隠された謎を説き明かすのは、加賀恭一郎。彼が見つけ出す真実に、思わず涙せずにはいられない。Cinema Preview麒麟の翼●監督:土井裕泰●原作:東野圭吾(講談社刊)●出演:阿部寛、新垣結衣、溝端淳平、中井貴一、他2012年1月28日(土)全国東宝系ロードショーⓒ2012映画「麒麟の翼」製作委員会~劇場版・新参者~

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